《三年後・両視点》


『佑々?』

フイに名前を呼ばれて
振り向くとそこには
十三年振りにあう誉がいた。

『誉!!』

此処がデパートだとか
両親が一緒だとか
そんなことは
どうでもよくて
僕は一目散に走った。

ドン。

そんな音がしそうな
勢いで抱き着いた僕を
誉はなんなく受け止てくれた。

『佑々、
その歳になってまで
デパートの中走るなよ』

そんなことを言ってるけど
誉は全然怒っていなかった。

今はもぉ、
親が絶対的だった
子供じゃない。

こうして、
僕たちの未来は
再び動き始めた。


(完)