「もとはと言えば美亜が悪いんだよ？告白されたりするから」


しばらく歩いていると。


凪斗が突然ピタリと立ち止まった。


私は凪斗の真後ろを歩いていたわけで。


「へぶっ！？」


当然のことのように私は凪斗の背中に真っ正面からダイブした。


「…凪斗(怒)」


私は赤くなっているであろう鼻をさすりながら、キッと凪斗を睨んだ。


だけど、凪斗はそんなこと別に気にならないとでも言うように余裕の笑みを浮かべながら、「教室、着いたよ」と言った。


そこで私はようやく気づいた。


目の前には自分の教室の扉。


どうやらかれこれしているうちに教室についてしまった。


教室の中からはざわざわと騒がしい声が漏れていた。

私が来たときは、１人もまだいなかったのに、多分皆もう来ているだろうな。