ぐいっ


気づいたら俺は春日井美亜の腕を引いていた。


「きゃっ!?」


春日井美亜がバランスを崩して俺の胸へぽすっと倒れこむ。


蕪木光はポカンと小さく口を開けて、ただ俺を見ていた。


こんな奴、好きじゃないはずなのにー…


目の前にいるこいつには絶対、渡したくないと思った。


「決めた。お前、これから俺のものな」