お前は俺のもの。

小さい頃ー…


あれは確か保育園の年少だったときのこと。


俺はある1人の女の子を目でおうようになっていた。

名前は春日井美亜。


それは、“好き”とか“恋”とか、そういう感情じゃなくて、ただ単純にー…


「美亜ちゃんっ!?保育園の中で走り回ったら危ないじゃない。気を付けないと」


「きゃーっ園長先生!美亜ちゃんがお外の木に登って降りられなくー…」


「美亜ちゃんがー…」


「美亜ちゃー…」


うん。不可抗力に目につくと言うか。


だからこれは決して“恋”なんかじゃないー…


そんなある日だった。


「うぇぇぇんっ美亜のうさぎさん~」


バカみたいに大泣きしていた春日井美亜。


その時は職員会議とかで、先生たちが丁度出払っていた時のこと。


俺は好奇心につられ、ちらりとそちらへ目を向けた。

そこには、床に座り込みながらぼろぼろ涙を溢して泣きじゃくっている春日井美亜と、うさぎのぬいぐるみを持って突っ立っている蕪木光がいた。


あのぬいぐるみ…


俺は蕪木光が持っているぬいぐるみに見覚えがあった。


あれは春日井美亜がいつも肌身離さず持っているうさぎのぬいぐるみだ。


この前、プールに入るときに「うさちゃんも美亜と入るの~」とかいって先生に怒られてたっけ。