煩い蝉の声で目が覚めた。

「ふああ...」

あくびをして、枕元にある時計を手に取る。表示は13時20分。日曜日といえど遅すぎるかもしれない。

のそのそと起き上がると、ご飯でも食べようと下に降りた。


「今日の朝ごはんは...」

13時だというのに朝ご飯とか、少しおかしいかもしれない。いや絶対おかしい。

何もないのでとりあえずトーストを作り、コーヒーを淹れて砂糖を大量に突っ込んだ。

それらを全て食卓へ持ってくると、私は徐にテレビを付けた。

「何かやってないかな~」

だがしかし、番組表はどれを見てもニュースばかりだった。

そのうちの一つのニュースをかけてみる。

「ん?何だこれ」

少しノイズの混じった音声に、画質の悪い映像。遅れて聞こえる同時通訳に、どこかの国のお偉いさんだということはなんとなくわかった。

「あと...七日...でせか...は...了しま...」

「...はい?」

ノイズが混じっていても、
画質が悪くても、

「ソレ」はわかった。



「あと七日で...世界終わるの?」

私の平凡な日常は、音を立てて崩れ去ったのだった。