「ケルピー共、ただ今からこの人間は私の従者だ。」

俺が驚いている間に俺は勝手に沙娜の従者にされていた。



幸運と言えば、これがファーストキスではなかったことと、俺が男であったことの2つしかない。


俺以上に驚いている帝虎。

なぜか楽しそうな狼茉。

何もなかったかのようにケルピー達を追い出している沙娜。


(何なんだここは………。)



「これで君も僕らの仲間だ。」

狼茉の言葉で止まっていた思考が働き始め、焦りを通り越して冷静になってしまった。