今まで黙っていた時雨さんが口を開いた。

「お前には精霊の血は混じっていない。」

「………は?」

真顔な時雨さんから出た言葉は"精霊の血"。


(やべぇ……。ついていけねえ。)

「ついてきてもらわなければ困る。」

「!!!!!!!」


さっき確かについていけねえって思ったが、口には出していないはずだ。

なのに時雨さんは俺の考えていることに反応した。

「人間の考えていることなんて、すぐに分かる。」

そう言い時雨さんはその整った顔に笑みを浮かべた。