天音…?なんで…?
「お前ら、あたしみたいになりたいのか?同じ人間なのにいじめる奴になりたいのかっ!?お前らに将来子供ができてその子供に“実は昔、人をいじめてた”なんて言えるのか!?美音の何を知ってて笑ってんだよ。何を知っててバカにしてんだよっ!何も知らないやつがえらそうにしてんじゃねぇーよ!」
みんなが下を向いてうなだれた。
そしてコンテストは終わった。
ステージから降りるとたくさんの人から謝罪の言葉がきた。
「よかったよー!」
「りっちゃん!まぁ2位だったけどね」
「よくがんばったな」
「ありがと。五十嵐くん」
「ねえ、あたしが勝ったんだから頼み事なんでも聞いてくれるんでしょ?」
「あ…」
「それなしにしない?」
「ダメだよりっちゃん。約束したんだもん」
「そう。約束したから守らなきゃね」
なに…言われるんだろ…。
「あたしの頼み事はひとつ。やり直そう。美音」
「え…?」
「だからもう一度友達になろうって言ってるの」
「そうじゃなくて、美音って久し振りに言ってくれた!」
「え、そこ?まぁいいわ。それでどうすんの?」
「もちろん、これからもよろしくね!」
こうして天音と私の絆が再び結ばれた。