『さぁ!いよいよ始まりした。独唱コンテスト!』
9クラス中の8番目に私が歌い最後に天音が歌う。
結果がどうなろうと私は今までの努力を無駄にしないよう精一杯歌う。
『さ〜て!次は8番目の櫻井 美音さん!櫻井さんが歌う曲の歌詞はあなたが作ったそうですね』
「はい、ある友達の事を思って作りました」
『おぉ、さてどんな気持ちが込められているのか聴いてもらいましょう。それでは櫻井 美音さんで「HOPE」をどうぞ!』

あの時の私達 すごく楽しかったよね
たくさん遊んで たくさん笑ったよね
でもある日 すれ違いがあって
ケンカになって したくてしたわけじゃないのに
あなたは集団で 私を傷つけるようになった
まるで 自分が一番えらいように
でも気付いて 意味がない事を

あなたの凍りついた心をとかせるのなら
私は傷ついてもいい 私もいけないんだから
お願い 思い出して あの楽しかった日々を
お願い もう一度やり直そう

パチッパチッパチッ!
会場の中が拍手の音でいっぱいになるくらいの大歓声だった。
次は天音の番だ。
『いやぁもう一度友達になりたいっていう気持ちがすごく伝わりました!さて次はラストです!ラストは天堂 天音さん!』
「どうも」
『おっと天堂さんも作詞したんですね〜。これまたどんな気持ちが込められてるんでしょうかね?』
「まぁ、一言で言えば素直な気持ちです」
『なるほど〜。それでは天堂 天音さんで「信じて」をどうぞ!」

まさかこんな事が起こるとは思わなかった
どんなに謝っても 謝れきれない
あたしは本当にひどいことをした
普通にあなたを傷つけていた
あなたから“人を信じる心”をうばってごめんなさい
でもこれだけは信じて

あなたと遊んだ時 楽しくなかった事なんてなかったよ
あなたと一緒にいられるだけで楽しかった
本当は自分が悪いのに あなたを悪者にして
ごめんなさい
あなたともう一度 友達になりたい