〜真 side〜

あれから数ヶ月が経とうとしていた。
美音は少しずつだけどクラスに心を開いてきてる。
だけど、やっぱりある人だけはできなかった。
色んな事がありながらも文化祭の時期になった。
「それでは今年のコンテストに出る代表者を1人、決めていきたいと思います」
は?あんな事あったのに毎年、やってんの?先生たちとかどんな考えしてんの?
「…なので話した結果、このクラスからは櫻井さんが出てもらうことにします」
え?美音を?おいおい、大丈夫か?
「本当は五十嵐くんにしようとしたけどやっぱりここは優勝の経験がある櫻井さんにしてもらいたいと思います」
「ハーイ、私も賛成でーす」
「私も!」
「俺も」
「私は五十嵐くんがいいと思いまーす」
「僕も」
次々と賛否の声が聞こえてくる。
「五十嵐くん、君はどう思う?」
「どう思うって、美音の気持ちが大事だと思うんだけど?勝手に決めるのはおかしいんじゃないの?」
「そ、それは確かに…それでは櫻井さんあなたはどうですか?」
「私…」
美音はどんな答えを出すんだ?
「私、やります」
「ありがとうございます!それでは櫻井さんに決定ですね」
あっさり決まっちまったけど…。