いつの間にか年が明け、新学期が始まっていた。
年長になって半年ほどの時、母は表札を外していた。

「何してるの?」
「あ、お帰り。小学校に上がったら名字が変わるの。」
「...。そうなの。」

私はあまり深くは考えなかった。なにが起こったのか分からなかった。
しかし、今になって思う。あれは正式に離婚が決まったということだった。