「はー・・・何キロあんの。遠すぎでしょ!!!」

ほんっといやになる。遅刻するし晃汰には迷惑かけるし・・・

「ゆずか、どーしたんだよ、顏暗いぞ! そんなんじゃ男も逃げるって!」

なにが面白いのかゲラゲラ笑う晃汰をよそにやっぱり私は暗い顏。

だってさ、だってさ!悪いこと続きなんだもん。 そりゃ悲しくなるって。

そんなやり取りをしていると要約高校に着いた。

ふぅーっ。 疲れた、これが毎日なんて地獄じゃん。

「おーいっ! そこ!一年じゃないか!?」

げっ。やばいーーーーーーーーーーーーーーっ!

ちらっと晃汰を見ると同じことを考えていたみたいでダッシュで逃げた。

「・・・やばいかな?」と聞くと即答で「やばいだろ。」

う゛っ。ですよね~。

はぁっとため息をつくと晃汰が私の口をふさいだ。

「なっ、なにすんのよ!」

「別に。幸せが逃げるってよく言うじゃん」

ーあぁ、そういうことか! 一瞬固まっちゃったじゃん。

でも、晃汰はそういうの慣れてるよね。

晃汰はとてもといっていいほどモテてる。晃汰といつも一緒にいる私は当然ひがまれた。

毎日が辛くて居場所もなくて・・・。 思い出すだけで辛い。

当然、晃汰には言えなかった。きっと迷惑かけると思ったから。 

だから学校は嫌い。 汚いから。

高校でも同じなのかもしれない。 でもきっと新しいことが待ってるって信じてる。