買い物帰りなのか、手にはレジ袋を持っている。

何を買ったのか、俺が袋を凝視しているのに気づいたのか、葵さんは「コレ?」と聞く。


「俺空手教えててね、テーピング用のテープと、洗剤と、サプリメント買ったんだよねー」


「そうなんすか」


「そうそう。そういや、ひぃちゃんは一緒じゃないの?」


「色々あって・・・」


「喧嘩?ハハッ!若いっていいなぁ。ねぇねぇ、ちょっとだけお茶しながら話そうよ。ノロケでも愚痴でも聞くよ?奢るよ?」

プリン不足な上に奢り。そして暇だから悪くはない話だ。

「わかりました」

「よし!あそこのカフェ行こう?」

俺は葵さんについていくような形でカフェに入った。