--そして現在。




数時間眠っていたと思われる私の体はあちこち悲鳴をあげている状態。

今も変わらず兄貴と呼ばれる男とその子分が私を見張っている。

奥の方から数人の笑い声が聞こえるから他にも仲間がいるのだろう。


でも、今はそんなことより、どうやって逃げるか。そして助けは、南は来るのか。

もしものときは自力で…いけないか…。

あぁ、もう!どんどんネガティブになってく!

『ひよ殿!焦ってはならぬ!ここは自身が落ち着き、冷静さを保たねばならぬ!冷静さを失って取り返しのつかないことになったら元も子もないでござるよ!』

私ったら…!服部がそう言ってくれなきゃネガティブ怪人になるところだったわ!ありがとう、服部!

『いいでござるよ』


「兄貴、こいつ変な顔してないっすか?」

「たしかに。元々変な顔だったのが更に変ににってんな。まぁ、あんまり気にするな。移るぞ」

「うす」