★☆限りなく遠い星☆★

「ここから先がコントロールタワーになっています。長官は今コントロールセンターにおられます」

ロバートがコントロールセンターの扉を開けると、多くのディスプレイや壁一面の巨大スクリーンの下に、十四五人の男女に囲まれて、ミカサ長官が立っていた。

「おつれしました。名前は林田夕さんと言うそうです」

「やあ、夕さんか。驚いたな、こんなところに現れるなんて」

「あのー、あたし、なんでここへ来たのかも、よく分からなくて」

「何か、特別な力が作用したとしか言いようがないな。まあ、とにかく、数少ない人間の一員に加わったわけだから歓迎するよ」

「人間が、少ないんですか?」

「ああ、このステイションには五百四十五人の男女クルーと、2900人のアンドロイド、それに約3500体のロボットが働いている。君の面倒は科学者のエツミくんに見てもらおう。エツミくんは、おるかな?」

「はい」

「夕さんというそうだ。よろしく頼む」

「はい、かしこまりました。夕さん、こちらへどうぞ」