室内が一瞬沈黙した。その時、シンジが手を上げていった。

「長官、私も一緒に行かせてください」

「うむ、君たちケンタウルスのクルーは司令艇に乗ってもらおう。キャプテンは君だ」
 
「はい、分かりました」

「私は司令艇に乗り、全体の指揮をとる。1号艇は輸送タワー長のジョー・ダグラスがキャプテンだ」

「はい、かしこまりました」ジョーが応えた。

「2号艇のキャプテンはネッド・アラム」

続いて3号艇から6号艇までのキャプテンが指名された。

「私が出発したあとは、ゴンザレス副長官がステイション全体の指揮をとる。出発は、今から70時間後だ。遅くても、出発の3時間前までには、すべての準備を整えてもらいたい。搭乗するクルーについては、後ほど各艇のキャプテンから発表する。以上だが、聞きたいことはあるかな?」

「はい、派遣クルーに、ぜひ私も入れていただきたいのですが」とエツミ。

「うむ、君は司令艇に乗ってもらうつもりだ。それに、夕君、君もな」

「はい、是非お願いします」

「それでは全員、持ち場に戻って準備を始めてください。連絡は以上です」