「とにかく、コントロールセンターに行きましょうよ」

 エツミを先頭にシンジと夕が続き、ステイション全体を制御するコントロールセンターに向かった。

 三人がコントロールセンターに入ると、既に多くのクルーたちが、それぞれ各自のコンソール席に腰をかけて、長官を待っていた。長官は、まだ打ち合わせ中とのことで、もう少し待つようにという指示が出されている。

 夕はコントロールセンターの内部を見まわした。大きなスクリーンを中央に、大小さまざまなディスプレイやモニタ画面で壁中が覆われている。

夕は、以前テレビで見たNASAの管制センターを思い出したが、こちらの方がずっと大きいと思った。

 「NASAの管制センターよりも大きいですね」と夕。

 「NASAね。私も一度見てみたいわ」

 やがて、ミカサ長官の顔が中央スクリーンいっぱいに映し出され、同時にクルー全員の席のコンソール画面にも、長官の顔が映し出された。

「みなさん、全員集まっていますか。それでは・・・、実は地球からの通信が途絶えて、すでに86時間になります」

 センター内にざわめきが起きた。

「これまで、地球からの連絡は、ペルセウス星雲基地を経由して送られてきましたが、そのペルセウス星雲基地に、地球からの通信が全く入らなくなったとの連絡がありました。もちろん、テレパシーを含めてです。そこで我々としては、地球に向けて調査団を派遣することになった。派遣する船団は全部で7隻、船団名は《船団トパーズ》とする」