小型飛行艇ビッキー１２７はステイションの下を潜り抜けると、入り口からステイション内に吸い込まれていき、そのまま第５進入航路を滑るように飛行して、やがて第５ポートに着陸した。

「さあ、降りましょう。疲れたでしょう。部屋に戻ったら、ゆっくり休んでね。明日は私、ちょっと仕事があるので、アンドロイドのダイジュに案内してもらいましょう」

二人は円筒形の通路を渡り、夕の部屋のドアの前に立った。

「何かあったら、遠慮なく私の部屋のドアチャイムを鳴らしてね。それではおやすみなさい」
「はい、あのー、今日はいろいろとありがとう。おやすみなさい」

夕が部屋に入ると、エツミも自分の部屋にはいり、ドアを閉じた。

「ふーっ！」

夕は大きなため息をつき、服を脱いでベッドに横になった。部屋のどこかで、チリン、チリンという鈴の音がしたが、夕はボーッとしたまま、深い眠りに落ちた。