「おいしかった?」




「う、うん、まぁ…」






……おいしかったっていうか…なんか




味がよくわからなかったって言うか…。







無自覚すぎるのも困るよね…。






ほんと、どっかの恋愛小説だな、これ。







私、夢でも見てるの?






+++




「はぁ…」




「それでさぁ~」




だいたい、私イケメンは大がいくつついてもおかしくないほど大好きなんだよね。





「…聞いてる?」





でも、実際には彼氏なんてできたことないし





「ねぇ」



しかもあんなスペシャルな人だなんてさ。





「ちょっと結愛」




お互いのことを好きじゃないとはいえ………





「結愛ってば!」