「いった…」


「あんたが悪いのよ私の島野くんをっ……!」






植野さんは思いっきり手を振り上げる。



そこにいつもの植野さんはいない。









ちょ、これってやばいんじゃ…!








「ちょっと、見苦しいわよ。



部室の前で変なことしないでくれる?」








頭の上から突然降ってきた声。





その声の人物によって植野さんの手は動きを阻止されている。







「蒲原(カンバラ)さん…?」












そう、蒲原さんっていうのはたしか










同じクラスで







島野のファンクラブ会長……だった気がする。










いや、絶対そうだ。