嘘嘘嘘!



再追試なんてありえないんだけど!






「…ちょっといい?」







頭を抱えている私のところに来たのは




植野さんだった。





「あ、えっと…」




「ついてきて」




「あ、う、うん…」







こうして連れてこられたのは人気(ヒトケ)のない裏庭。






植野さんはさっきから何も話さない。




「あ、あの…なにか…」





ダンッ






「ったっ」



裏庭に鈍い音が響いた。





植野さんは突然私のむなぐらをつかんで、私を壁に押し付けた。






背中がジンジンと痛む。