いてもたってもいられなくなって 私は席を立ちあがってしまった。 「あっ…いや、えっと…」 どうしよう。こんなことするつもりなかったのに。 教室は一気に静まり返って みんなからの注目は完全に私に向けられていた。 「もう、みんなやめてあげなよ」 口を開いたのは植野さんだった。 「私の恋が実ったってことは、花風さんが失恋したってことなんだよ? 可哀想だと思わない?」 植野さんは、鼻でフッと笑った。 まるで私を見下してるみたい。