里穂は、保健室に運ばれた。
あたしは部長として、友達として里穂に同行した。


「里穂ちゃん、熱中症ねー」


「あの.....里穂、死んじゃったりしないですよね.....?」


「あらやだ、そんなことないわよ!
里穂ちゃんは喘息も持っていたから、よけい呼吸が荒くなっちゃったのね」


「よかった......」


「まあ、安静にすることね。
菜花ちゃんそばにいてあげてくれるかな?」


「はい......」


「じゃあ、ちょっと先生職員室行ってくるからよろしくね」


そう言って先生は保健室を出て行った。


「里穂、はやく元気になってね」


寝ている里穂は、辛そう。
おでこのタオルを変えてあげよう。


がらがらッッ!!


うわ、すごい勢いでドア開ける人もいるもんだね。
でも先生いないから大変だろうなー。


「里穂?」
シャッッッ!!


「ぎゃっっっ?!」


「ぅおっっっ!!
........お前かよ」


「それはこっちのセリフでしょ.....」


びっくりした.....早瀬だったとは。


「里穂、なんだって?」


「熱中症だって。里穂、もともと喘息持ってたからそれで余計にだったらしいよ」


でも、最近の里穂はおかしかった。心ここに在らずって感じで。
ってことは言わずにおこう。


「そっか、よかった......」


ズキっ......


ああ、ほらきた。
早瀬と里穂は付き合ってんだから当たり前なんだって。いちいち苦しんでたらだめだめ。


でも、その場の空気には耐えられなくて


「早瀬、ちょっと里穂見てて?
あたし飲み物飲んでくるね」


「おう」