時計の針が10時を回る頃

俺は


あの境内についた…

美姫をみつけて



来てくれたんだ…
正直ほっとした…

『美姫…』

俺は美姫をみつめた…

『りゅう…』

俺は、美姫を抱き締めた…



やっとこの腕に美姫を…

ずっとそばにいたかった
って美姫を少し押しはなし
『美姫、俺は美姫を愛してる!!あれからずっと俺とやり直そう!?』
って美姫から一歩離れて…








美姫の答えをまった…
中々話し出さない美姫…
俺は…ドキドキしていた


『私ずっとずっとりゅうが忘れられなかった…ずっと思ってた…りゅうが私に美姫を愛してる…ずっとってメールで言ってくれたから…たぶんずっとそう思っていた…』





美姫をみつめた

あのときのメールあれは俺の精一杯だった

美姫がまた、口をひらいた

『……

今日ね、りゅうに会ったとき…

あのときの感情になった…

りゅうを愛してるって…


海斗は、好きだけど、
りゅうのことは愛してるって…

だけどね…
わたし、海斗の10年を使ったんだって…ずっとそばに縛り付けて…海斗の10年私の寂しさを埋めるために使ったんだって…海斗から今さら離れたらいけないって思ったんだよ…』



美姫をを見つめて、美姫にこんな想いをさせていたなんて…
俺何やってんだよ…って思い
苦しくなった美姫の気持ちがいたいほど伝わるから…

美姫は
話を続けた…


『だけどね…
わかっちゃったの…

私はりゅうが好きで…

海斗を愛してるんだって…

一緒にいてくれたんじゃなくて…
私がそばにいたかったから一緒にいたんだって…

りゅうを忘れられなかったのは、すごくすごく好きな思いのままりゅうが私の前から、いなくなったらだって…


もしもあのまま一緒にいたらもっと好きで愛してるのにって思ったけど…


もしかすると…ダメになってたかも知れないよね…

好きなままのが思いでは綺麗なままだから…だからこれでよかったんだよ…


私はりゅうを思いでのなかのりゅうを愛してたの…


今愛してるのは…海斗』

最後は涙でぼやけていてりゅうの顔がはっきりと見えなかった…

正直…そんな答が来るなんて思ってなかったけど…



10年…俺が…一緒にいたんじゃなくて…あいつが一緒にいて

美姫をみてきたんだった…
そして美姫がみてきたのもあいつなんだ…

美姫の気持ちが痛いほどつたわった

俺は…そうじゃなくても
美姫には俺以外に大切なひとができたんだ…

10年…てそうだよな…
苦しすぎる…
だけど
『そっか…10年…長くて、短いな…
俺も幸せ探すよ…美姫より幸せになるからな(笑)』


俺は…今できる限界の笑顔で美姫には笑った


美姫も涙でグシャグシャの顔で

笑った
その笑顔が痛いほど俺の心に


10年の永さ、大きさを突き刺して苦しかった…切なかった…
だけど前に進もう…

『ありがとう。りゅうに出会えて幸せだったよ』
って真っ赤になった潤んだ瞳を揺らして笑いながら言った美姫に

俺は泣いてしまいそうなのを必死でこらえたら…

こんなに好きで愛してるのに…

2度も苦しむならあのときこの手をはなさなければよかった


って思いながら…


本当の意味でのさよならをした




さぁ前に進もう…