嫌な時間という物はすぐに来てしまうもので、すぐに集合場所に着いてしまった。
「…水川穂乃……」
ポツリ、と呟いた。
それに、明日美達が反応する。
「道香?どうしたの?」
「え、まさか話しかけるっていうの、本当じゃないだろうな?」
「…どういう事……?」
広也と明日美達が話してる。
覚悟はできた。
狙うのは、“首取り直後”。
だから、首取りを見て一瞬でも怖じ気づいたら最後、話すチャンスを失ってしまう。
…あたしが、やらなければ。
「…道香っ!そんな危ない事…っ」
広也から話を聞いた明日美と伊織があたしに駆け寄る。
明日美は、目に涙を溜めて…___
「あたしは…もう、こんなゲーム終わりにしたい。だから調べてるだけじゃ謎は推測にしかならない。…それなら…。」
あたしは、明日美達を見据える。
黙って聞いている青斗も。
「あたしは、自分がどうなっても良い。
皆が大好きだから、皆に危ない事はさせない。あたしは大丈夫だから。」
この言葉に、濁りも偽りも無い。
ただ___
あたしは、皆が大好きなんだ…
こんなにも、大好きになっていたんだ…
「…わかった。だけど、これだけは忘れないでよ。……私も、道香の事大好きだから。」
伊織が言う。
ぎゅっと拳を握り締めていて、力を抜いたらすぐに涙が出そうだ。明日美も、広也も頷いてくれた。
「…ありがとうっ……」
あたしの“皆の幸せ”を願う気持ちは
もっと、強くなっていった。

