それから、30分くらい経った。
伊織は泣き止んだけど、まだショックは取れてなさそう。
「では…、まず、今回の二戦目はリセットし、明日仕切り直します。死者が新たに12人でましたので。」
…今…、何て……
12人でた?
どういう事?
あの男子生徒のように…、
兵士に殺されたか、
…命をなげうったか…。
恐怖に侵され、自殺者したのかもしれない。
……なんとむごいのだろう
それを平然と受け入れる司会者やスタッフ。
人間なのか、本気で問いたくなる。
「ですが…、今回緑のグループが命カードをゲットしたようなので…、それだけ預けます。では、解散。」
司会者がそう言うと、あたしは二枚目の命カードを手渡される。
…このカード、本当になんなのだろう?
考えても仕方がない。
また、時が経てば……
いずれ、分かるはずだと信じて。