“広也”その言葉を思い浮かべた。

涙が、じわっと溢れてくる。



青斗からあの話を聞いた時、どう思ったのだろう。
嫌われ…たのかな…


「っ…ぅ…ぁっ…」


少しずつ、嗚咽が溢れ出す。


突然泣き出したあたしに驚き、オロオロするアーテ。



「…ごめっ……ん……」


アーテは、何も言わずにあたしを見ないようにしていた。


その優しさが心地いい。



もし、伊織や広也、青斗に嫌われたとしたら。

あたしは、どうすればいいのだろう。


明日美がいる。でも。


明日からのテストは、きっとボロボロになると思う。


リーダーとして。



どうすればいいの…?


泣きながら考えてるうちに、あたしは、白い異空間で寝ていた。



そして…、



頭に染み付くあの記憶…、



今日も、思い出してしまった、あの嫌な記憶が…、



今のあたしを壊すかのように



夢に出てきてしまった。