お見合い 宏太朗 Ver

『質問攻めはやめろ』
はい、はい。

「梓も俊介も関村さんの話よくしてくれるよ」
「・・・噂ですか?」

『あいつの言葉を一語一句拾いながら会話を進める事』
はい、はい。

「うん。よく家に泊ってる、とか。カシスグレープが好きとか」

『早口は絶対にダメだからな』
わかった、わかった。

『梢のテンポをしっかり掴めよ?』
たぶん、掴めてる。

ちょっと笑いを取ってみるのはどうだろう?

「あと、我儘とか」

冗談っぽく言ってみれば、彼女はそっと笑みを浮かべた。

「よく言われます」

案外、大成功?

「あ、あの、ごめんなさい。これも私の我儘なんです。夢というか、憧れというか」
「うん。聞いてるよ。ちょっと不思議系な人かと思った」
「不思議系?」

きょとんと此方を見た彼女は同年代と思えない位幼く見えた。