「お前が誰かに汚されるなんてごめんだ」

「部長」

「一緒に北海道行くぞ」

突飛よしもない言葉を放った部長に目を見開く。


「ちょ、冗談やめてくださいよ!

私はこっちで山のように仕事が残っているんです。

突然そんなこと言われても困ります」

体全体を使って拒否る私を見て、宮本部長は超不機嫌。

…当たり前でしょう?

前もって分かっていたら、どうにかできる事かもしれないけど、

突然すぎて、いけるわけがない。



「・・・わかった」

「・・・え?」

…少し離れていた体がまた密着する。

私はどうしていいかわからず、宮本部長の言葉を待つ。


「明日中には仕事を終わらせて帰ってくるから・・・

それまで大人しく本社で仕事してろ」


「・・・なんで、こんな私に、そこまでするんですか?」

ポツリと呟いた。


「そんなの・・・お前が好きだからに決まってるじゃないか」

あまりにストレートな言葉に、目を丸くする。

それと同時に、熱が顔に集中する。