「今日子の口から聞きたいんだ。こんなどうしょうもない男じゃ嫌だと…

そしたら、今日子の前からいなくなる」

「…そんなに部長がバカだとは思いませんでした」

私の言葉に、黙ったまま耳を傾けている。

「私がこんなに部長の事が好きなのに…

こんなに部長の事が好きなのに…指輪を、大事な指輪を取られちゃうし…信じなきゃいけないのに、部長を疑うし…

どうしょうもない女は、私の方です」

いい終わる頃には、涙でグチャグチャな顔だった。

でも、言ってるうちに、自分が情けなくなって。