一通りの追試対策はできたので、俺とひよりは一緒に帰っていた。

『長い時間秋人と一緒に帰りたいから』

とか彼女みたいなこと言ってちょっと遠めのサイゼに行ったので今日の帰り道は長い。

「ありがとね、秋人。これでバッチリだよ!」

目をキラキラさせながら俺に言うひより。

俺は"やれやれ"と笑うと、坂道を登りきった。

夕日が赤かった。

俺ははたと立ち止まり、ひよりが不思議そうに立ち止まる。

「どうしたの?」

俺はハッとして、ひよりに向き直る。