out of memory

「中谷!!」

もう一度中谷を呼ぶと、向こうから誰かが手を振りながら走ってきた。

学校からまだ100メートルぐらいしか離れていない住宅街のど真ん中。

人はいない、中谷すら。

あの手を振る奴は……誰だ?

俺の頭の中では、誰なのか想像がついていた。

だけど、それが本当だったら、現実に戻れなくなってしまう。

だから認めたくなかったのに……。

「秋人ー!」

俺の腕にすがりつく懐かしい感触。

「ひより……?」

茶髪が揺れている。肩にギリギリついていないショートカットの頭。

ひよりだった。