蜜は甘いとは限らない。【完】




だから、少しでも表情が緩まればと公園の話を出したけど、思ったより話は続かない。


その間に大して離れていない公園に直ぐ着いた。




「あ、ホントだ。思ってた以上に小さい」

「だから言っただろ」




着いた公園には砂場とすべり台、ブランコが所狭しと置かれていた。



ここには珍しくベンチが置いてなかったから、あたしたちはブランコをベンチ代わりに座った。


…懐かしい。




「懐かしいな、ブランコ。何年ぶりだ?」

「…分からない。
けど、ブランコってこんなにワクワクするものだったっけ」

「…はしゃぐのは分かるけど大きく漕ぎすぎると落ちるぞ」