蜜は甘いとは限らない。【完】




自分ももう1度水を喉に通しながら、ゴクゴクと日本酒を飲み干していく寺島を見る。




「ほれ、肉じゃがと枝豆出来たぞー」




そうして暫く会話もなくぼーっとしていたあたしたちの前に、出来上がったらしい料理が運ばれてきた。


あ、すごい。




「美味しそう」

「お、嬢ちゃん見る目あるね。
俺の作る飯は美味いぞ?」




湯気の出ているそれはシンプルになにかを盛られているわけじゃなく。

そんな肉じゃがはすごく美味しそうだ。



そっと置かれたお皿をまじまじと見つめながらも割り箸を割って、メインのじゃがいもにさす。




「いただきます」




戸惑うことなく口に放り込めば、トロトロに煮込まれたじゃがいもは口の中で蕩けた。


え、これ本当にさっき作ったの?

味の染み込み方が1日置いておいたものみたい。

見た目と比例して美味しかった肉じゃがを次ぐ次に口に運んでいく。


人参も、お肉も美味しい。