蜜は甘いとは限らない。【完】





見えたのは、?マークを頭に浮かべていたのにあたしを見た途端に目を見開いている寺島のマヌケ顔。




「ぶふっ」

「テメェ...笑ってんじゃねぇよ」





思わず吹いたあたしの頭にチョップ。
痛い。





「...仲、良さそうだなあ?
これか?」

「「違う(違います)」」





真上に立てられたあんたのの小指、折ってやろうか。


2人揃った声にまた寺島のジジイが笑う。




...やっぱり、そこは父親。というか大人というか。
寺島より余裕のある態度、行動。





「さて、話をしてもらおうか」

「...はぁ。
少し待ってください」

「あ?何でだ」

「ちょっと、説明するには人が足りなくて」

「...早めにな」




寺島の部屋なのに当たり前のように偉そうにベッドに座る寺島のジジイにため息をついて部屋の外に出る。




部屋の外には、さっきまで家の外に居た剣くんが居た。




「...姐さん。
なんで頭と一緒に居たんですか?」

「...剣くん」