私が思ってた以上に世界は色に包まれていた。



「んでー、ここが図書館!」


そういわれて入った場所は、とても広く

本がたくさんあった。


あたしは、小さい頃から本がとても大好きだった。


だからここにとても惹かれた。


「月、ここ気に入ったの?」

「うん!あたし本大好きなんだ!」

「そうなんだ!あたしとリンとは反対だね!」


あははっ、と笑っていると

窓際の机に誰かがいたのが分かった。



「…あ!」


あたしが気がついたのと同時に

リンが声をあげる。


「拓斗!オーイッ!またこんなとこで寝て…!」


そこには、拓斗と呼ばれる男の人。

寝顔を見ると、とても美少年で、
吸い込まれそうだった。



「…んー、うるせぇ」


そう言って、リンの手をはたき

のび~っとして目をあけた拓斗さん。

あたしは、その瞳にまた吸い込まれそうになって
ガン見してしまっていた。

そしたら、バチっと目があってしまった。


「だれ?」


と首を傾げる拓斗さん。

その姿にあたしはドキっと胸が高鳴ってしまった。