ある日、いつもどおり、あたしたち二人はあたしの家で話していた。
空とあたしは同じ教材を使って勉強していることもあり、勉強会をすることも多かった。
あたしたちは、勉強の話をしていて、もうすぐテストだね、とあたしが言ったときだった。

「光、中間テストの点数、競おう」
鼻の頭を掻きながら、空が言った。後で判ったけれど、これはドキドキしてるときの空の癖だ。

あたしは頭が悪いくせに点数を競うのが好きだったから、
「うん!!」
と即座に事をした。

その時のテストでは、国語、理科、社会はあたしが勝って、英語は一点差で負けてしまった。
お互い、英語は得意だってことは知ってた。
「今度は英語で勝つからねっ!!」
あたしは、空にそう言った。
空も
「まぁ頑張れば?俺が勝つと思うけど」
って言って、笑ってその場はおさまった。

なんだかとても楽しくて、あたし達は次のテストも競う約束をした。