高鳴っている胸は緊張気味でもあって、一瞬一瞬が長くも短くも感じる。高騰した俺の心が、俺を急かす。
気づいて欲しい、早く。あの時言えなかった、意地っ張りで臆病な俺の本当の気持ち。
押し殺したところで消えてくれなかったそれは、どんな言い訳も聞いてくれないし、気づかないふりをする俺を迷わせる。
しょうがないから、俺は正直者になってみようと思う。
「『俺は茉莉奈のこと、友達だなんて思ってない』…それは、今だって変わらない。茉莉奈に会った最初から、ずっと」
ゆっくり顔を上げた茉莉奈に、俺は自分を落ち着かせるために深呼吸してから、言った。
「茉莉奈を、友達じゃなくて、初めて好きになった女の子として思ってた」
ほとんど勢いのまま言いきった後、公園に妙な静けさが訪れる。俺は茉莉奈の反応を待って、足下を見つめた。
これが所謂、人生初の告白だ。
いや…告白、なのだろうか?考えてみれば、もう相手から告白されているのだから俺のこれはどういった物に分類される?
それに、茉莉奈と両思いというやつだと思ってもいいのか?



