笑いながら二人の姿を見つめる。
「だあぁっ!!分かった、言う、言うけど……」
どうやらゆっちゃんが峰くんに勝ったみたい。
ということはあたしの何が変わったのか分かる!!
さすがゆっちゃんだなぁ。
「、おい、流いいの?マジで言うよ?」
「別にいいよ。……俺は、ね」
何かの含みを持たせた流の言葉。
気のせい、かな?あたしに向けているような……
首を傾げて流を見るけど、綺麗に笑顔を返される。
うぅ……あの顔反則だよぉ。
「えーっと、つまり……」
かなり言いにくそうに躊躇ってから、峰くんはゆっちゃんの耳元で何かを囁いた。
何を言ったのかな?
少しワクワクした気持ちでゆっちゃんを見つめるけど。
「ゆ、ゆっちゃん?」
峰くんの言葉を聞いて、真っ赤に顔を染めるゆっちゃんにあたしは目を丸くした。
「ど、どうしたの!?」
ゆっちゃんが赤くなるなんて。
あのゆっちゃんが!!
か、かわいすぎるよっ!
あたふたするあたしに、ゆっちゃんは赤い顔のままごほん、とわざとらしく咳をした。
「ゆっちゃん……?」
「あー……うん。萌が変わったの、分かったわ。原因とか、その、いろいろ……」
「ほんと!?」
じゃあ教えて!と聞くけど、やっぱりゆっちゃんも言いにくそうで。
うぅ……あたしだけ仲間はずれなんて。
「ゆっちゃんも峰くんもずるい……」
一番ずるいのは流だけどね。
流も分かってるはずなのに、なんで教えてくれないんだろう。
「えーと、つまり、桃ちゃんと流の変わったところっていうのが、」
「いうのが?」
「……色気の有無?」
「………へ?」
…………色気?


