カアァッ、と顔が熱くなる。
きっと流は冗談でそんなことを言ったんだと思うけど。
でもそう言われると卑猥に聞こえちゃう……
「そんなの俺が耐えられないから、萌は俺の部屋な?」
「は、はい……」
いいこ、と流はあたしの頭をぽん、と撫でてリビングを出た。
「はあぁ……」
し、心臓に悪いよぉ……
誰もいないことをいいことに、あたしはソファの上にコロンと寝転がる。
流は寝ていいって言ってたけど……
流って、そういうことしたいって思わないのかな。
あ、それはないよね。
朝はあんなこと言われたし……
『心も体も、萌の全部が欲しい』
真っ直ぐな台詞と、真剣な声、熱を含んだ瞳……
そんな流のことを思い出して一人赤面。
うぅ…………あたし、なんかヘンな人だよ。
今日だけで、なんだか流にいっぱい近づいたような気がして。
いっぱい流のことを知れたような感じがして。
だから……もっともっと、もっと……流のことが知りたい。
流の全部が知りたい。
今まで、こんな風に貪欲に流のことを知りたいって思ったことないかもしれない。
いつもそばで、ただ流の隣にいられたらいいって思ってたから。
なのに……
今は、流の隣にいたい。
もっと……隣よりも近い距離で、流といたい。
「どうして、こんな我が儘なこと思っちゃうんだろ……」
これじゃあ、あたしが流とどうこうなるのを期待してるみたい。
……ううん。
多分、知らず知らずのうちに思ってた。
ただ、今日それに気づいただけ。
じゃあ、どうして今なんだろう。
「タイミングよすぎるよぉ……」
あたしは思わず頭を抱えてしまった。
喜べばいいのかどうか……な、悩みどころだなぁ。


