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「と、いうことになりまして……」
「なるほどねー…」
そういうことになってたの、と言ってゆっちゃんはテーブルの上のクッキーに手を伸ばす。
「ゆっちゃん……あたし、どうすればいいのかな?」
クリスマスはもう目前。
この間はゆっちゃんと霧谷くんのクリスマスプレゼントも買いに行ったし、準備は万端。
霧谷くんや優くん、優子さんとパーティーをするのも楽しみ。
でも…………
「迷ってる?」
ゆっちゃんの問いに少し時間をあけてからこくりと頷く。
「あたし、そういうの全然分からないし……
それに、ちょっと怖い」
霧谷くんと、そういう関係になることが嫌だってわけではないけど、何かが変わってしまいそうな気がする。
それが良い意味でなのか、悪い意味でなのか……それも分からないけど。
「まぁ、そう思うのも無理ないわよ。
知らないことはみんな怖いものよ」
「ゆっちゃんも?」
「当たり前じゃない」
そっか……ゆっちゃんもそうなんだ。
あたしだけじゃないんだ。
ちょっとほっとしてまだ温かいミルクティーを口に含む。
「ねぇ、ゆっちゃん」
「なぁに?」
「あの、ね……」
うぅ……いざ聞こうとするとなんだか恥ずかしいな。
でも、ゆっちゃんの意見、聞きたいし……
しばらくモゴモゴしてからあたしは口を開く。
「き、霧谷くんは……そういうこと、したい……って思ってるの、かな………?」
うーん、とゆっちゃんは少し目を閉じて考える。
あたしはそんなゆっちゃんをドキドキしながら見つめていた。


