「霧谷くん、大丈夫?」
「……ダメかも」
「えぇっ!?」
だだ、ダメって…
き、霧谷くんに何が起こって……
「嫌だったら、拒んで」
え?と疑問を返す前に、あたしの唇は霧谷くんに塞がれていた。
さっきとは違う、ちょっと強引なキス。
でも、霧谷くんとのキスはやっぱり優しくて。
拒むことなんて、できないよ……
「…ふっ……んんっ……」
口の中で、霧谷くんの体温を感じる。
それがとっても恥ずかしい。
けど、やっぱりあたしは霧谷くんとのキスが好き……
「き、りやくん……」
はぁ、はぁと荒い息を繰り返すあたしとは正反対に、霧谷くんは息一つ乱していない。
うぅ……どうしてそんな余裕なの。
なんか、悔しいような……
「、ひゃっ……」
ちゅっ、と首に軽いキスが落とされる。
な、なんか今日だけでいっぱいキスされたよぉ……
そんなことを考えているとプチン、と小さな音が聞こえてきた。
え、と思ったときには、制服のリボンがあたしの横に落ちてきた。
え、と……リボン、取られた?
なんで?
きょとん、とした顔で霧谷くんを見上げる。
その瞳は妖しく揺らめいていて、ゆるりと上がっている口元が妙になまめかしくて。
心臓が、ドキドキする。
再び首に感じた唇の感触にピクッと体が揺れる。
それと同時に感じた舌を這う感覚に背中にぞくりとしたものが走った。
「っ、や……ん……」
初めての感覚に、思わず逃げ出したいような衝動に駆られるけど、霧谷くんが上にいるからそれも叶わない。
恥ずかしい……っ
言葉にできないような感覚に、頭が甘く痺れて何も考えられない。


