冷たくなった手をぐーぱーしながら 何となく不安になって 「海斗、?」 と上目使いに呼び掛ければ 「ん?」 と、答える優しい声。 「.....。」 それっきり続かない会話。 家に帰るのが、嫌で。 お母さんに会うのが、怖くて。 海斗といま別れたら、 会えなくなる気がして不安で。 涙がにじんできた。 「蘭」 泣きそうな私にニッて、笑いかけた海斗。