「で。蘭ちゃんは、コイツの彼女なのかな?」 私が、ソイツ、の? 「へ!?」 「は?」 見事に被った二つの声。 「だって。手、仲良く繋いでるから」 わ、わ、わ、わ、。 忘れてた!!けど、ソイツは男なんだ!! 私、男の子と手、繋いでるんだ!! 意識したとたん真っ赤になるのは 私にしたら当たり前で フッと離された手が寂しい…のは 気のせいだ。 「ち、違いますよ。 名前だって、知らないし…」