くすくすっと笑った流川は、つま先で掛け布団をめくって。


その上にカエルと私をおろした。



「なんなら一緒に入ってやってもいいけど?」



まだ言うかっ!



「バカっ!」


「あはは」


「あはは、じゃないっ」


「いいから寝ろ」



カエルと私に布団をかけた流川は。


3回、私の髪を撫でて。



「さっきはごめんな」


「…え?」


「おやすみ」


「え? あ、お、おやすみ」



立ち上がって、部屋の灯りを落とした。



急に真っ暗になる部屋。


がさがさと隣りの布団に入る流川の気配がして。


しん…と辺りが静まり返る。



どきどきどき…


 
や…やっぱり緊張する。

 

実はまだ、流川と同じ時間に寝たってことがなくて。


オネエマンパラダイスの帰りにくたくたで眠ってしまったことはあったけど。


それ以外の日はいつも別々で。

 

私が日中のバイトから帰ってくると、入れ替わりみたいにして流川は夜のバイトに行ってしまうし。


朝になって目が覚めると、ちょうど流川が帰ってきたところだったりして、ほぼすれ違いなのだ。



ど…どうしよう。


隣りにいると思うと、なかなか寝付けない。


カサ…と流川が寝返りをうつたびに、

 
どきんっ。


カエルを抱きしめて固まってしまう。



今、流川はどっちを見て寝てるんだろ…


もうっ、なんで私がこんなに意識しなきゃなんないの。


とりあえず、私は背をむけて寝よっ。