「カイト、無理しないで? ほら、私の手、掴んで」 薫ロボットが俺に 細くて白い腕を差し出してきた。 「あ、ありがとう」 ロボットの手を取ると、 ロボットはくすっと笑った。 その時、俺の体に 電気が走るような 感覚がした。 だって、 いくら薫にそっくりだっていっても、 薫の温もりや笑顔なんかを そっくり真似できるはずがないって 思っていたから。 ・・・・だが、 それは俺の思い違いだった。