そうと決まれば後は早かった。
急いで下に降りる。
「お母さん、キッチン使うね!」
バタバタと走って準備を始める。
「どうしたの、そんなに慌てて。それに、今から作るの?」
「うん!明日持ってくの!」
「できるだけ早く寝なさいね~」
「うん!おやすみ~」
そう言うとお母さんは寝室へ向かった。
今回作るのはカップケーキ。
簡単で美味しくてラッピングもしやすいし。
手早く材料を混ぜ合わせ、オーブンにかける。後は30分待つだけだ。
その間に片付けを済ませ、お風呂へ向かう。
…
お風呂からあがり、キッチンに戻ると、
ちょうど焼き上がったところだった。
「おっ、ナイスタイミング!んー!良い感じ!」
オーブンを開けて確かめてみると、綺麗に膨らんだカップケーキ。
味は、プレーン、チョコ、チーズの三種類。
「後はラッピングしたらOK!由麻にもあげよっと。」
3つずつ取り分け、ラッピングを施す。
余りは2つ。
「明日、お父さんとお母さんにあげようかな。」
キッチンの電気を消し、部屋に戻る。
(連絡先、書いたとしてもくれなかったらへこむな~。期待は、しないでおこう。)
カップケーキと一緒に、自分の連絡先の書いた紙を入れておいた。
「よし!今日は寝ちゃおう。」
