不満たっぷりであったが、それでもこのように自室へ戻って行ってくれたことは彼にしてみれば有難い。
ふと、自分が行なっている仕事の意味合いが徐々に変わってきていることに気付く。当初は守護者としてミシェルの側にいるが、これでは駄目生徒に手を焼いている教育係のようだ。
(これで、本当に……)
ルークはミシェルの性格と態度に、両国の関係がいつか逆転してしまうのではないかと危惧する。何よりクローディアには、優秀と呼ばれている人材が大勢揃っている。今は沈黙を保っているが、彼等が本気で動いたらどうなるのか――その答えが出るのは、今から数年後の話である。


