イルーズに加え、エイルからも情報を得ることができる。これほど心強いことはなく、フレイは息子達の能力を買っている。
それに、多くの情報を得られることにより先の見通しが立ちやすい。また、計画も練りやすい。
固まっていた顔面の筋肉が動く。それを間近で見ていたエイルは、父親の変化に首を傾げた。
「何だ」
「……嬉しそう」
「ああ、嬉しい。ここ数年の中で、一番だ」
珍しく、感情を表面に出す。
しかし、わからないわけでもない。
息子の成長を喜んでいるのだ。それに味方が増え、今まで以上に情報が入ってくるだろう。
フレイは、裏で動いていた。
国を正しい方向へ導く為に。
「忠誠を誓う」
「えっ!?」
「王家だ」
「あっ! うん」
最初、何を言っているのか理解できなかったが、次に言われた「王家」という言葉で、全てを察する。
王家に忠誠を誓い、身を持って守る。
剣と盾。
ふと、自身はどちらに属するのか考える。
主力は魔法で、剣は普通より下。そして盾といったら、アルフレッドの方が適切であった。彼は筋肉馬鹿で、有している筋肉は鋼のように硬い。まさに肉の壁で、魔法の直撃も耐えるに違いない。
いいか悪いかと問われた場合、エイルはいいと答える。別に、アルフレッドを持ち上げる気はない。
ただ、壁として適切だからだ。
親衛隊の試験の出来事を思い出したのか、エイルはクスクスと笑う。緊張感漂う中での笑い声に、フレイの眉が動いた。
勿論、瞬時に父親の変化は判断できた。慌てて片手で口を塞ぐが、それは遅い。フレイはエイルを睨み付け、緊張感が無い息子に圧力を掛けていく。このような態度と性格では、親衛隊の一員としてやっていくことはできない。それを言葉ではなく、圧力で教えていった。


