「雅、まだそんな事気にしてるの・・・」


  そう、私には普通の人にはないコンプレックスがある。

   それは私が普通にしているときでも、周囲からは睨んでいると

   誤解される顔だ。なので私は、少しでもその顔がましになるよう、

   普段外ではメガネをかけている。もちろん度は入ってない。

   しかしそのましな顔でも、皆から「冷血女」と呼ばれるほど全然笑顔に

   ならず、人を睨んでいるように見えるみたいだ。そして皆から私には

   感情がないと思われている。でも、私はその誤解を解く気はない。

   その事をちゃんと分かってくれている人達、お母さん、美羽、湘が

   私にはいるからだ。だから、私には恋愛が出来ない。